ZONE03

橋の建設(下部工)

Construction of Bridge (Substructure)

橋の建設(下部工)

紹介

巨大な橋を支えている基礎部分の構造や工法、世界最大級の吊橋のために開発された先端技術、世紀の大プロジェクトを実現させた工事の内容などがわかりやすく示されています。

展示紹介

海底を甲子園球場の広さに掘削
海底を甲子園球場の広さに掘削
主塔の基礎は主塔の形状を保ち、主塔から伝わる強大な荷重を支持地盤に伝達する役割をもっています。明石海峡大橋の主塔基礎には設置ケーソン工法が採用されました。この工法ではまず、ケーソンを設置するための土台となる海底地盤を掘削して平らな面とします。その掘削面積は、直径120mに及び、これは甲子園球場に匹敵する広さです。そのあと、工場で製作したケーソンをその支持地盤上に曳航・設置しました。
海底にケーソンを沈設する作業を体験
海底にケーソンを沈設する作業を体験
鋼ケーソン(主塔基礎の型枠)は、直径80m・高さ65mという巨大な円柱形。これを海底に沈めて設置し、中にコンクリートを流し込んで完成させます。写真の鋼ケーソン沈設模型では、手元のレバーを操作して、ケーソンを正確な位置に係留し位置決めをする作業と、海底に沈めていく作業を体験することができます。
環境に配慮した打設作業
環境に配慮した打設作業
海上にコンクリートプラント船、資材台船を係留して、1回の打設量約1万㎥が3昼夜連続で一気に打設されました。コンクリートの製造に必要な水は海水を淡水化して使用し、また打設によってオーバーフローしてきたケーソン内の汚れた海水は、資材台船の汚濁水処理装置によってきれいにして放流されました。
アンカーフレームでケーブルを固定
アンカーフレームでケーブルを固定
吊橋を支えるメインケーブルにかかる水平張力は1本あたり約6万5千トン。この強力な張力に抵抗するために神戸側、淡路島側にそれぞれ一対のアンカレイジと呼ばれる巨大なコンクリートの塊りを建設し、そこにケーブルを固定します。アンカレイジの中で、ケーブルを定着させている部分がこのアンカーフレームで、その重量は1基(片側ケーブルあたり)約1,900トンにもなります。
アンカレイジの基礎工事
アンカレイジの基礎工事
神戸側(1A)アンカレイジの基礎部分は柔らかい堆積層からなっているため、地下62mの神戸層(支持岩盤)まで、このEM掘削機で掘り進め、その中にコンクリートを充填して岩盤に相当する基礎を築きました。その大きさは直径85m・深さ75.5m、と国内最大規模の基礎です。
架設時の舞子作業基地
架設時の舞子作業基地
神戸側(1A)アンカレイジを作業した際の、作業基地です。円筒形に掘削した基礎の内部に、コンクリートを施工している状況を模型で示しています。この基地には、コンクリートの材料等を陸揚げする岸壁が整備され、また主塔工事など上部工に使用する資機材の輸送基地にもなりました。
アンカレイジはまるで巨大なビル
アンカレイジはまるで巨大なビル
完成した神戸側(1A)アンカレイジの高さは約50m。この巨大なビルのようなコンクリートの塊りが明石海峡大橋のメインケーブルを支えています。なお、アンカレイジに使用したコンクリートは流動性が良く強度は通常のものと変わらないという「高流動コンクリート」で、この工事のために特に開発されたものでした。
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